コロナ前は、10年間、7月中旬より下旬にかけて京都西本願寺にて行われる「安居」(あんご)とい研鑽会に出席していました。(写真は龍谷大学本館講堂。国の重要文化財でもあるここで安居は開かれます)
安居の起源は、お釈迦様の時代まで遡ります。
雨期には虫などを踏みつぶさないようにと、出家者が一定の場所を定め、屋内で修行に集中したことによります。
今でも仏教各宗派の多くが、形は違えど大切に安居を修行されています。
西本願寺の安居は、三名の和上の講義と、掲げられた「論題」について問答を通して正義(しょうぎ)を明らかにしていくのが特徴で、江戸時代の1640年より続く伝統がある宗門最高の講会です。
しかし、コロナ禍にて一昨年は中止、去年と今年はオンライン開催となりました。
ただ、午前中の開催なので、お寺にいながらパソコンの前に座り、お参りなどの法務をしないことはできません。
そこで、今年は先輩僧侶や同輩の方々と午後の時間を使って、オンラインでの安居を自主企画。
13日、14日と二日間、難しく厳しいお育てを賜りました。
しかし、いつも問答が終わった時に感じるのは、さながら学生時代に感じた部活動の試合後の充実感に似ています。
理由はよく分からないのですが、わずかな時間ではあっても、同じ仲間と同じ方向を向いて、汗水流して真剣に努力するからでしょうか。
流すのは冷汗ではありますが、終わった後はなんとも清々しいのです。