浄土真宗本願寺派 一乗山 妙蓮寺

お知らせ

2023.08.18

8月12日、前住職である第23世住職蓮谷道生師が往生の素懐を遂げ、通夜葬儀を勤修致しました。

急であったことと、お盆の最中でありましたが、

多くの僧侶とご門徒、それに業者の方々に支えられ、立派な通夜葬儀となりました。

改めて厚く御礼申し上げます。

納骨堂建設と重なりご不便をおかけしました。

個人的には実家の父も3月に先立ちました。

実家の父には、この世に生み育ててくださった御恩、

そして、お寺の父には、僧侶として迎えてくださった御恩。

二人もの父親があり、仕合せでした。

ご挨拶

 当山前住職、穏照院釋道生(故蓮谷道生)は、七十六歳を一期として往生の素懐を遂げました。阿弥陀様の大悲に抱かれて、ご門徒をはじめ多くの方々に支えられた仕合せな人生であったと思います。皆様には大変お世話になり、故人に代わり厚く御礼申し上げます。

 前住職は龍谷大学を卒業後、新院の時代を経て、昭和六十年より三十五年間、第二十三世住職として前坊守と共に当山の護持発展に努め、日々の法務に勤しんで参りました。

 特に、平成十九年の本堂大修復、庫裡・諸堂の新築事業においては、ご門徒の多大な協力のもと、見事にこれを成し遂げ、お陰でご法座のみならず、子ども会や敬老会、それに演奏会なども整った環境のもとで開催することができています。

 また、最近までご門徒宅へのお参りを休むことがありませんでした。そして、院号の「穏照院」に表わされたとおり、ご門徒やご法中の分け隔てがなく、相手が誰であってもおおむね穏やかで、笑顔を絶やさず、ことに話好きでありました。ご門徒の家の場所やご家族、ご親戚との関係などを尋ねると、即答はもちろん、しばらく話が尽きることがありませんでした。入院から往生までの1ケ月は、その力がいかに頼りになるものであったかを思い知らされたことです。

 そんな穏やかで笑みを絶やさなかった前住職が、一度だけ泣き顔を見せたことがあります。令和元年の第二十四世住職継職法要後の実行委員反省会でのことで、一人の門徒総代がしみじみと「妙蓮寺門徒で本当に良かった…」と語られた言葉を聞いた時、声を漏らして涙したのでした。その時の顔と声は今でもはっきりと胸に残っています。

 この度の悲しみを縁として、前住職より受け継いだ聞法のお寺を、寺族、門徒が一緒になって護り続けて参ります。そして、いつの日か、前住職をはじめ、先立たれた懐かしいご門徒や有縁の方々と同じ阿弥陀様のお浄土に生まれて往きます。どうか、故人同様今後とも変わらぬご指導とお力添えをくださいませ。

 皆様から賜りましたご厚情の数々に、衷心より御礼を申し上げまして挨拶と致します。本当に有難うございました。

称名

妙蓮寺第二十四世住職 蓮谷啓生

浄土真宗本願寺派(西本願寺)-親鸞聖人を宗祖とする本願寺派